イベントとトークス

6/30のPython Workshop the Edge 2007に参加してきました。楽しかったですねー。

で、感想はともかくとして、ライトニングトークスがあったのですが、急遽飛び入りでトークスやらせていただきました。いや、トーカーの渋川さんにあおられて、話したいネタもあったので、ついつい、かっとなって。急なお願いに対応していただいて、ほんとにありがとうございました>スタッフの皆様

あえて資料なし、いくつかのブラウザの画面と人様のプレゼン資料(!)でやったのですが、せっかくなので資料整理というか、内容紹介というか、こんなトークスでした、ということを書いてみたいと思います。しゃべったように書いてますが、この通りしゃべったわけではないです(自分でもよく覚えてない)。

ライトニングトークス 5人目 「回し者です」

自己紹介

「あ、どうも、さっき急にお願いして、トークスに参加させてもらうことになりました。急だったので資料もなくてすみません。このページ、自己紹介なんですけどね」

Web2.0ビギナーズバイブル http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4839923221/yattom-22

「この安井 力、ってのが、わたしです。やすいつとむです。先日出た本なんですが、宣伝じゃないですよ、自己紹介なんですけど、Pythonの部分書きました。他にもRubyとかPHPとか、さらにHTMLとかDBMSとかも載ってる、すごーくいい本です。厚いけどお買い得です。自己紹介です。よろしくおねがいします。」

「今日は、オブジェクト倶楽部のほうから来ました。先日夏イベントなんかもやりました。またやるので、もしよかったら、ぜひ。」

オブジェクト倶楽部 http://www.objectclub.jp/
オブラブイベント 2007夏 〜帰郷〜 http://www.objectclub.jp/event/2007summer/

RubyKaigiに行ってきました

「で、ですね、実は、わたしは回し者です。」

http://jp.rubyist.net/RubyKaigi2007/

「ここ半年くらい、仕事でRubyRailsばっかやってるんです。Pythonのコードさっぱり書いてないんですよ。それで、先日、RubyKaigi2007に参加してきました。アンケートでは、Ruby使ってる方が、けっこういらっしゃいましたね。RubyKaigi行った方は、どのくらいいらっしゃいますか?」

数名手が挙がる。

Dave Thomas

「あ、ありがとうございます。RubyKaigiって2日間のイベントなんですけど、2日目のオオトリが、あの Dave Thomas の講演だったんです。Dave Thomas、知ってますよね。この本、すごくいい本です。」

達人プログラマー http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4894712741/yattom-22

「で、Daveの講演なんですけど、これがまた、すごくよかったんです。資料が公開されてるんで、お見せしますね。人のプレゼン資料でトークスやるって、われながら、ひどいなこれ。」

the_island_of_ruby_j.pdf http://jp.rubyist.net/RubyKaigi2007/?c=plugin;plugin=attach_download;p=Program0610;file_name=the_island_of_ruby_j.pdf

「この中のp.7に、『自分のツールを愛さねばならない』って書いてあります。Daveは現在ではRubyが大好きで、愛していて、Rubyも自分を愛している、という話をしました。で、RubyPythonの話が出てきます。p.29です。」

Python==カタ

「犬好きもいれば、猫好きもいる。Pythonが好きな人もいれば、Rubyが好きな人もいる。でも両方好きな人は、あんまり見たことない、って言ってました。Daveは、Pythonはカタで、Rubyは侘び寂び、とまとめています。」

「ここでね、わたしの話なんですけど、感動したんですよ。ツールを愛するべき、というのも、素敵だと思ったんだけど、Pythonがカタである、ってのもビビッと来ました。Zen of Pythonにもそういう表現がありますよね。『間違えようのないやり方がひとつだけあるのがいいね』とかね。」

The Zen of Python http://www.python.jp/Zope/articles/misc/zen

Daveの講演で気づいたこと

「RubyKaigiのあと、感動した勢いで、Daveにメールを書きました。かいつまんで言うと、こんな内容です。」

感動しました。
魔法みたいなスピーチでした。
あなたがRubyを愛する気持ち、
とてもよくわかります。
でもわたしは、
Ruby会議で、Rubyをテーマにした、
Rubyの話を聞いてんだけど、
気づいてしまいました。
わたしが愛してるのは、Pythonなんです。

「そうなんです。Daveの講演で、わたしはハッキリ気づいてしまったんです。おれはPythonを愛している!って。」

感動したのは…

「そしたら返事が来ました。」

I don't think you have anything to be embarrassed about:
instead I think you should feel very happy to be able
to work wih something you love. Just remember to keep
asking yourself “am I still having fun?” over the years.

気にすることはありません。
あなたはとてもハッピーなはずですよ。
自分の愛するツールで仕事ができるんですから。
自分に「今でも楽しんでいるか?」と時折問いかけるのを、
忘れないようにね。

「素敵なメッセージだと思いませんか。わたしはハッピーなんです。Pythonを使えばハッピーになれるんです。みなさんも、Pythonじゃなくてもいいから、自分の愛するツールを使えば、ハッピーになれるんです。」

「自分に問いかける、というのも大事ですね。自分はいまでもPythonを愛しているか、確認するんですね。」

「わたしは、この返事にも感動しました。それから、メールのおわりに、こう書いてありました。」

Stay happy!

「Daveが最初に仕事でプログラムを書いたのは、70年代だそうです。そのころから、プログラムを書くことを楽しみ、好きなツールを見つけ、あくまで仕事として続けてくるには、きっと苦労もあったろうと思うんです。この Stay Happy という言葉、とっても重みがある、と感じるんです。」

本当はここで、“コミットメント”と言いたかった。幸せであろうとする決意、ということを言いたかったのだけど、言葉が出こなかった。

言いたかったこと

「最初に、わたしは回し者です、と言いました。決して、Rubyからの回し者、という意味ではありません。Dave Thomasがわたしにくれたメッセージ、このメッセージを他の人にもぜひ伝えたくて、トークスに参加しました。」

「自分のツールを、愛すること。愛するツールで仕事ができるのは、幸せであること。そして、幸せである、そのためには、努力もいるということ。わたしは、Dave からの回し者、というつもりで、このトークスをやりました。どうも、ありがとうございました。」

実は、さいごのまとめを、ちゃんと言えなかったような気がする。正直、後半はどうしゃべったか、よく覚えてない。ビデオ、怖いけど、見てみたいなあ。

トークスをやってみて

トークスには慣れているつもりだったんですが、始まったとたんにガチガチに緊張してしまいました。声が震えるはうわずるは、話す内容を忘れたり詰まったり、われながら感心するような体たらくだったと思います。感心してる場合じゃないですね。ごめんなさい。

でも準備に約2時間(ネタ自体はまえから考えてましたけど)、資料としてはブラウザのタブに仕込んでおいたのと、Daveの資料をダウンロードしてページを確認したのと、流れをメモした程度(写真)です。この程度でトークスをやるのって、ありじゃないかなあと思うんですよね。ネタ満載もよし、練り上げるのもよし、気合でチャレンジもよしですが、気軽にトークスってのもまたよしだと思っています。

個人的には、トークス自体も久しぶりだったので、参戦できてとてもよかったです。次回はどこになるかわかりませんけれど、最初から申し込みたいと思います。快く受け入れていただいた、筧さん、柴田さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。それから参加者の皆さんにも。拍手嬉しかったです。あとでコメントくれた方も、とても嬉しかったです。

あとついでに、勢いで言ってしまおう。Python Workshopとかのイベントスタッフ、わたしもお手伝いさせていただきたいと思います。オブジェクト倶楽部のイベントやったりもしてるので、なにかお役に立てるんじゃないかと思います。よろしくお願いします。