参加レポート: Jean Tabaka 'Collaboration Explained--Tools for Facilitating Real Agile Teams'

8日の金曜、つまりAgile2008最終日の朝イチのセッションでした。

新著をテーマとして、会議ファシリテーションの手法を紹介。rigidな進め方として、以下を事前に(または会議の最初に)決めて、全員で確認する。

ファシリテータの動き方、役割などについても言及があった。聞く、意見は言わない、タイムボックスを切る、合意方法について確認する、などなど。あー、もっとメモしておけばよかった。質疑もたくさんあって、むしろその質問と回答にいろいろ詰まっていた気がする。
たとえば、タイムボックスが足らなかったら?という質問。そもそも、十分な議論ができるよう、過不足ない長さのタイムボックスを設定する必要しなくてはならない、との回答だった。5分で終わらせたいから5分ね、という設定は間違っているわけだ。参加者が、この時間内で結論を出そうという努力をする(若干焦るくらい)のタイムボックスが適切ということだと思う。
順番は前後するが、終了後に質問をしにいった。「ファシリテータとメンバの両方の役をこなさないといけない場合がある。メンバとしては意見を言いたいが、ファシリテータとしては意見を言ってはならない。どうしたらいいですか?」
答え「2つの方法があります。まず、自分の意見を直接言わず、質問の形式で投げること。『この件についてはどうなってたっけ?』みたいに。(これはひとつの、ファシリテータとしての議論の誘導術だと思った。)それから、ファシリテータとしては立って発言し、メンバとしては座って発言するという方法。(キャップを被りかえるということ?と聞いたら、そうそうって。)」
どちらも、わりと意識してやっていることではある(後者は、大規模な会議じゃないとやってないかな)。とはいえやっていることを肯定されること、このやり方でいいんだなと納得できたこと、他に秘策はあんまりないんだなあということがわかって、嬉しかった。
また話がズレるが、こういうときに質問だけじゃなくて、「自分はこう思うんだけれども」とか「でもこういう場合は」とか、もっと会話が続くというか、意見の応酬ができるといいのになあ、と思う。質問→回答→ありがとうでは、なんか猿みたいだ。猿に怒られるかしらん。

セッションはチュートリアルに分類されているが、内容はかなりワークショップ的なものだった(分類の認識がそもそも違うのかな。チュートリアル=体験、ワークショップ=成果を出す、みたいな。そうすると、永和のセミナーもチュートリアルのものがけっこうありあそうだ)。まずは自己紹介。名前、どこから来たか、会社、役割を述べる。項目が決まっていることと、全体の時間が決まっている(タイムボックス)ことがポイントか。この時点で、完璧には聞き取れないことに気づく。そういえば、左右には「英語サポートすれ!」とこちらにスゴんでいる日本人が2人。まあがんばって。
壁にはフリップチャート(巨大PostItかな?)が貼ってあって、すでに前出の目的、アジェンダなどが書いてある。つまり、このセッション自体が、セッションで説明する会議ファシリテーションフレームワーク(と言っていいものやら、わからないが)に則っているわけだ。フリップチャートも色遣いがキレイ。まさにファシグラ的な感じ。
http://picasaweb.google.co.jp/tsutomu.yasui/Agile2008ConferenceSide/photo#5233142887184409794
http://picasaweb.google.co.jp/tsutomu.yasui/Agile2008ConferenceSide/photo#5233142887018023794
それから、「このセッションで聞きたい一番大事なことはなにか?」という質問をネタにして、グループごとの合意と結論を出すというワークショップ。これもワークショップメインではなく、ファシリテーションの動きを体感するというのが目的だ。ファシリテーションの人はグループが時間内に結論を出せるように導く。結論の出し方については指示をしてもよいが、内容については突っ込まない。わかってはいたが、この分け目は意外とくっきりしたものかもしれない。意識してやってみるようにしよう。
さて、ワークの中でいろいろな議論があったわけだが、こうなると英語はシンドイ。いや、英語の問題ではないかもしれないけれど。話の内容は聞き取れるし、流れも追えるし、いいたいことも思いつくんだけど、それを適切なタイミングで発言できない。まあ、日本語の時も同じ傾向があるわけだが。。。ともかく、議論に参加できないというのはちょっとつまりませんね。

さらにダメなのは、ワークのあたりで脳みそがいっぱいになったのか、後半のことをよく覚えていないこと。えーと、なにやったんだっけかな。