GoogleのProject Aristotle

心理的安全性が特にIT業界で注目されるようになったきっかけの一つが、Googleが社内でおこなった調査プロジェクトです。社内の様々なチームを調べ、効果的なチームの条件は、そのメンバーの能力ではなくチームの働き方にあると発見し、5つの要素を挙げます。中でも最も重要とされたのが、心理的安全性でした。なおチームの効果性(effectiveness)は、この研究の中で独自に定義しており、エグゼクティブの評価、チームリーダーの評価、チームメンバーの評価、四半期のセールス成績の4つの観点から評価しています。

以下の図では、重要な5つの要素として心理的安全性に続き、人を信頼できること、構造と明快さ、個人にとって仕事が有意義であること、チームの成果がインパクトを持つことを示しています。

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Googleの研究を紹介するThe New York Times Magazineの記事にはこう書かれています。

Googleでは誰も「仕事の顔」を着けて職場に来たいとは思っていません。誰も、個性や人生の一部を家に置いて来たいとは思っていないのです。仕事に100%集中するために、心理的安全性を感じるためには、人を脅かしたり驚かしたりしかねないような話であっても、非難を恐れず自由に発言できるのだと意識している必要があるのです。…効率だけを考えていてはいけません。…仕事とは単なる労働以上のものだと考えたいのです。