心理的安全性ゲームをDevelopers.IOカフェでやってきました
3月20日に、クラスメソッド株式会社の運営するDevelopers.IO CAFEで場所をお借りして、心理的安全性ゲームの体験イベントをやってきました。
cafe.classmethod.jpDevelopers.IOカフェ、完全キャッシュレス&カウンターもレジもないということで有名ですね。以前に営業時間内に行きましたが、お店に着く前からアプリで注文、店内のお菓子も持ち去るだけで課金されるという新体験が面白かったです。
分析力の高い心理的安全性ゲーム
今回は4テーブルと比較的少人数だったのと、参加者層がなんとなくこれまでと違ったのか、新しい工夫と、ゲームや心理的安全に対する冷静な分析が見られました。
私の体験イベントでは、1回目のあと心理的安全についての解説をはさみ、グループ内ふりかえりをしたうえで2回目をやってもらいます。2回目はカードをフルオープンにして、自由に発言カードを選べたらどうなるかを試すグループが多いようです。
写真のグループもフルオープンにしたところ、ボード上の石が大幅に増えたのですが、黄色枠の「新たな挑戦が今より増える」のところだけ石が1つもありません。ボード全体を見ると、チームは失敗への耐性や協力の強化が期待できるものの、成長や挑戦に懸念があります。言ってみれば、レジリエンスがあるのに伸び代が期待できない。
心理的安全がいわゆる「なかよしグループ」と異なるのがこの点です。スライドの36枚目、37枚目でも解説しています。
- 限られたリソースで、不確実性のある仕事をしているグループが、
- 心理的安全と同時に強い責任を負っているときに
はじめて、チームの学習が起こります。チームが学習するには衝突や、失敗の共有、弱みをさらけ出す必要があり、そのためにこそ心理的安全が大事なのです。今回のグループではこの問題について議論をして、「寄り添うだけではダメ」「前向きな、使いやすい発言だけ選ぶと成長がない」などの意見が出ていました。
遊び方として、フルオープンの逆に、発言を1枚ずつめくって使うというやり方を編み出したグループもありました。引いた発言カードを使わないといけないので、かえって使い方や言葉の補い方、言い方の工夫が強まっていたようです。
全体ふりかえり
今回はグループごとのふりかえりに加えて、「今日学んだことを、自分の現場で使うにはどうしたらいいか?」というテーマで全体ふりかえりをしました。以下に、参加者のみなさんが書いてくれた付箋を共有します。文字起こししたものも置いておきます。
- 個人への責任追及 → 解決の方が大事
- 個人にフォーカスせず、チームの課題にするとよさそう
- 組織内対立は打つ手なかった
- 自分の心の余裕がわかる気がする
- 心理的安全性が上がるとある程度余裕ができる
- (平和を)乱した人がモヤモヤを解消できないと心理的安全下がりそう
- 否定と肯定が入り交じってる方が丁度良い
- 組織自体の課題は安全性とりやすい
- 言う人の実力で受け手の反応は異なる
- 善人だけのぬるま湯チーム 逆にNoと言いづらい
- タスクの分担が明瞭すぎると無関心が生じる(すき間は誰がやる?)
- 4.aの"チームで使いたいもの"ばかりのチームだとぬるま湯的な…
- 使いたくないカード=安全が悪くなるカード
- フォローする反応ばかりだと学習が弱くなる
- 気持ちに寄り添うだけでは進まない
- 4.aだけでは学習がない?
- 余裕が自分にないと助けられない
- 無視して見ないふりする あんまり良くない
- 同じフレーズでもコンテキストによって違う
- 多様性大事 でもスキルセットがまったく違うと学びがない
- 学びあいできるチームになりたいと思った
- 1人温かいことを言うとぜんぜん雰囲気が変わる
- メタな視点で見直せたので客観的になれた
- それまでにコミュニケーションがとても大事
- なかよしクラブではない安全を考えたい
- 安全が確保できていなければチャレンジできない
- 無視されるとツライ
- みんながネガティブに言っていても、フォローが入ると大分ちがう
- 同じことを言っても言い方と状態で違う捉え方をされてしまう
- 「自由に発言する」が意外にむずかしい
- ゲームだけど安心感を感じたり変な気持ちになった
- 実際の現場ならなおさら強くこの気持ちが出そうだ
- 雑に振る舞ってることあるな…
- 同じ発言でも語調によって安心が出来ない
- ネガティブなOptionは意識していかないと
- 使いたいカードがフォロー系のカードが大半で、挑戦、学びが少なかった
- ゴールへの縛りがあるほうが建設的意見が出やすい
- チームに浸透させるためにはどうしたらいいか
- RPGとしてはひよった
- なんとかしろって言う人が自分でやるべきみたいな発想がすでに安全とは遠い
- ネガティブパワーはすさまじい
- 寄り添うだけではダメ
- 無関心をなくすための雰囲気作りが大事
- 「大変・つらい」と不安は別である。やれる幅がないと不安
- まず関心をもつこと → いや、"もたせる"?
- チャレンジできるチームとわ
- 安全と建設的な衝突との違いとわ
- 安全に倒しすぎてもダメかもしんまい
- ロール設定
- ゲームの成否に責任をどう扱うかが重要だと思った
- 心理的安全が低い現場、高い現場を想定して発言をしてみるとより見えるものが
- 増えるかも
- 助け合いとわ
体験イベントの主催者を募集しています
今回のような心理的安全性ゲームの体験イベントを主催していただける企業やコミュニティなどを募集しています。オープンな形でも、従業員限定などのクローズな形でも構いません。人数分の道具を持ってやりに行きます。詳しくはこちらをどうぞ。
なお今回の心理的安全性ゲームは夜、営業終了後の開催でした。20名枠に倍近くの申し込みをいただき、当日も17名に参加いただきました。またクラスメソッドのみなさんに準備や片付け、お手伝いを頂きました。終了後の飲み会もやたら面白かった!ありがとうございます。